個室にて

Ars Cruenta

2022-04-01から1ヶ月間の記事一覧

「可愛らしい人」

最近、ちょっとインスタグラムを始めたのだが、可愛い女の子の写真が流れてきたのでいくつか見ていると、虫眼鏡アイコンを押すと可愛い女の子ばかりが流れてくるようになり、今度は黒猫の写真を見ていると黒猫で埋め尽くされ、調べる労をとらない検索の怖さ…

根っこからのつながり

たまに「龍が如く7」の最終章を見返している。主人公の春日は幼少のころから相手していたマサトと、今度はどん底のヤクザと東京都知事という関係性で出会う。都知事となったマサトは裏で様々な画策をして春日の周りの人間にひどい仕打ちをするわけだが、春…

ヘルプマークの不思議

ずっと前から、たびたび言ってきていること。ますます街中でよく見かけるようになった、「ヘルプマーク」のことである。要は何らかの事情で身体的・精神的に困っている人が身に着けるもので、これを見た場合、周りは配慮せよというものである。「要は」と乱…

善意が悪意に変わるとき

だいぶ前にあった、ちょっと嫌な思い出。アルバイトとして小売業で働いているとき、勤務先の近くにお寿司屋さんがオープンした。あちこちにチェーンを持つ、有名なお店だ。開店の際はセールもあってたくさんのお客さんが押しかけていて、多少豪華な盛もあっ…

ガス火で炙るとうまい

ここ最近の食卓の大きな変化として、Iwataniの「炙りや」という機器を導入したということがある。小さな炉端焼き用の機械で、二本のラインからガス火を出して加熱する道具なのだが、これが思いのほか大活躍しているのだ。 購入までには長い道のりがあり、実…

人に厳しく自分に優しく

よく、すぐに悪い感情をむき出しにしないと気が済まない人というのがいる。おおらかさがないというよりかは、何かの拍子にバネがはじけるように敵意をむき出しにしたり、怒りを表明したり、とにかく起伏が激しい人だ。こちらの発話が聞こえなかっただけでし…

一人で街をふらつく

自分で言うのも変な話だが、私は誰かと一緒にふらふらしたいタイプだ。一緒に何かを見て、連想し、いろんなことをお話ししながら歩く時間がとても好きだ。見つけた花や面白いものを写真にとるだけでなくツイッターなどにアップするのも、単に情報提供をした…

ミュートとブロック

何か自分が見たくないものを意識的に見ないようにすることと、何かを拒絶してブロックしてしまうことは、似たような効果を生むように見えて実際は結構異なる。後者には必ず、たとえ見ず知らずの相手であっても、此方もナイフで何かを切り落とすような痛みが…

社交と挨拶

コロナもあって、最近は人と人とのつながりに関するいろんな議論がいろんな形で聞かれる。オンラインじゃやっぱりいかんとか、マスクをした交友関係では恋愛の情もわきづらいだろうとか、そもそも社交の場が失われているんじゃないかとか、メタバースでいい…

心の栄養

よくツイッターなんかで、心の具合が良くないときはパーッとお金を使ってほしいものを買ったり美味しいものを食べたりすればよいという話を見かける。しかしよくよく考えてみると、それである程度自分の心を整えられる人というのは、すでにそういうルーチン…

知覚の解像度

昔は「目を見れば人のことがわかる」と思っていた節があるものの、この数年で、すっかり人の目を見るのが怖くなった。理由の一つは例のコロナで、コロナの影響で人々の目つきが変わったというのがある。もう一つの理由は昨年の夏にちょっといろいろあって、…

人付き合いの時間

四月になって生活が大きく変わった。変わったは変わったのだが、前以上に忙しくなったのと忙しさの質が変わっただけで、何かのために時間を取るのが難しいという点ではあまり変わらないような気がする。 思えば学生のころからそこそこに忙しかった。生活と本…

割り引かれない値段

今に始まったことではないが、最近はなんでもかんでも割引がつきもので、お店によっては正規の値段で何かを買うということのほうが珍しくなる場合さえある。いつも誰かの割引の話をする際に引き合いに出すのがピザの値段で、ピザハットがやっている「デリバ…

「リニューアル」に求めていたこと

長きにわたって工事が続いていた梅田の阪神百貨店がいよいよリニューアルしてグランドオープン、「食の阪神」をウリにするため敷地面積の4割だったかを食品関連のフロアにするという大規模な改造を行った!・・・といえば聞こえはすごくいいのだが、一介の…

後悔

とかく、あれやこれやと後悔することが多い。後悔するまでに蓄積された習慣が長ければ長いほど、後悔するようなことが起きる前の思い出に特別なものがあるほど、それを失ったり損なったりした経験を延々と後悔し続けてしまうきらいがある。いまだに10年前の…

スタイルをデザインする

ここ最近、ずっと「スタイル」という言葉にいろいろなものを込めているような気がする。ここでのスタイルというのは文体とか身体のありようというより、その人の生活の仕方とか、生きる上での考え方に近い。自分がこれから一人で生きていくうえで、なにか芯…

「行きつけの店」

私が小学生のころから今に至るまで、ずっとお世話になっているお店がある。塚口にあるスペイン料理店なのだが、幼いころはなんとも高級な感じがしていろいろ頼むのが子供ながらにためらわれた。それからちょくちょくと美味しいものが食べたいときに訪れ、大…

有用性いろいろ

「それってなんの役に立つの?」はカミソリのように現代では要るものと要らないものを腑分けする道具となっている。役に立たないものは要らないもので、「不便なのが良い」と主張するときでさえ、その人は不便がもたらす有用性を主張しなくてはならなくなっ…

二度寝と悪魔

最近、身体が思うように回復せず、少しだけ二度寝をしてしまうことがある。9時に起きようと思って8時50分くらいに目覚めたら、よほど急ぎの事情がない限り、こっそりアラームを9時20分くらいにして、30分ほど余計に寝ようとしてしまうのだ。それで身体が…

安っぽい高級品

以前、ゴディバがマクドナルドと、ヴィタメールがミスドとコラボしたという話を取り上げて、やはり普段使いと高級志向はすみ分けたほうがいいんじゃないかという話を書いた覚えがある。そのときもいろいろ関連することを思っていたのだが、最近、また変なCM…