個室にて

Ars Cruenta

2024-01-01から1年間の記事一覧

あの人にチョコを

ふだん、あまり甘いお菓子を食べない。早朝出勤か夜番の仕事ばかりやっているので、朝は食べるにしても軽くお茶漬けとかになってしまうし、夜番の時は食べずに寝る時間に費やす。そうすると食事が昼と夜が中心になって、夜番の仕事の時は夕方の休憩時間に軽…

お土産としての調味料

もう15年以上も前になるか、けらえいこさんの『あたしンち』で子供ながらに読んでとても印象に残っている回がある。作中の母曰く、味噌や醤油といった家庭の味の基礎となるような調味料は絶対にワンランク高いものを買ってはならない。たとえ10円程度高いも…

「ガチョウ屋さん」の想いで

これがすべての始まりだった 私が初めて台湾を訪れたのは2017年の1月、シーズンオフで安いLCCのチケットを取って台北の町を訪れた。分からないことだらけというか全く知らない環境に足を踏み入れて初めての海外旅行の最初の一日目を終えようとしていた。グ…

「ヤクザの未来」

※この記事には「龍が如く8」のネタバレが含まれます。 「龍が如く7外伝」で、ヤクザの夢を語る獅子堂に桐生は、ヤクザの夢なんてものは日々を一生懸命に生きる(普通の)人たちからすればゴミのようなものだと一蹴する。外伝をプレイしているときには桐生…

「みんな違って、どうでもいい」

地元に長くいると、どうしてもついつい通ってしまうお店というのができてくる。我が家はあまり一人で外食をすることがないので、友達と会ったり会社の人と会ったりするときに、よくとある居酒屋に行く。洋風の色々なものを置いていながら、大都市にある「バ…

明日のごちそうを作るつもりで

我が家の人間は、みな揃って食い意地が張っている。趣味は食べることだから、毎日夕食に頭を悩ませ、ついつい馬鹿みたいな量をつくりがちだ。たった三人しかいないのに天ぷらはうずたかく大皿二皿くらい上げてしまうし、たこ焼きも市販のたこ焼き粉ひとふく…

心の余裕のバロメーター

忙しいとついついおろそかになってしまうことがあるように、気持ちに余裕がないとついついやらずにほったらかしにしてしまうことがある。人によって色々違いはあるだろうが、以前誰かに共感してもらったのは、財布の中のレシートだ。中から取り出していらな…

世界は形見であふれてる

仕事をするとき、いつも着けている時計がある。正確な値段は分からないが私からするとすごく高価なCITIZENの時計で、恐らく見る目のある人が時々驚いた様子で「若いのにすごく良い時計を着けていますね」などと言ってくれる。ただ、この時計は私が着けるには…

温かな冷静さ

もう半月ほど前になるのだが、我が家でちょっとした事件があった。仕事に出て行った父が、交差点で事故に巻き込まれたのだ。私はその日、遅番の仕事だったからお昼まで寝るようにしていたのだが、血相変えた母が朝っぱらから「お父さんが事故に遭った!」と…

数を数える

子供のころは学校のなかでやっていたことでも、大人になると恐ろしいほどやらなくなることというものがたくさんある。一生懸命走る機会も少なくなるし、人付き合いも人によっては大幅に減る。勉強もその一つだろうが、いわゆる「国語力」とか「科学的思考」…

決意表明

今日1月28日は私の誕生日だ。昔はこの日付を恨んだこともある。というのも、ちょうど28日が土日に重なると、この日は昔からなぜか漢検や英検といった資格試験とかぶることが非常に多かったのだ。(受けないけど)今年の1月のTOEIC試験だって、1月28日の日…

一緒に食べる代わりに

自分が食べて美味しかったものを、ときどき人にあげることがある。そんな経験は割かし多くの人が持っているんじゃないだろうか。人様に差し上げるものなんだから、よほどの王道でもない限り下手なものを渡すのは気が引ける。じゃあ何を選べばいいかというと…

「仕事はできる人」

これまでいくつかの会社や組織で仕事をしたり活動したりしてきたけれど、たいていどの業界でも「仕事はできる人」と呼ばれる人がいる。もちろん助詞の「は」が効いているわけで、「仕事はできるけどファッションセンスが絶望的な人」みたいな意味でつかわれ…