個室にて

Ars Cruenta

2022-10-01から1ヶ月間の記事一覧

絵本と涙

昨日、えいやと思い切って広島県の尾道を訪れた。いろいろやりたいことはあったのだが、そのひとつが尾道市立美術館に赴くことだった。あの、黒猫と警備員のバトルで有名な美術館だ。恋人を失って悲嘆に暮れていたということもあり、やや自傷行為気味にすぐ…

おでんを作る

考えてみると、家庭で作る和風の煮物のなかで、おでんほど手のかかる料理はないのではないだろうか。まず、下準備が必要な食材ばかりだ。けんちん汁なら必要ないだろうけどおでんに入れる大降りに切られた大根は下茹でが必要で、卵もまずゆで卵の状態にしな…

物価と洗剤と重量と

キットカットがいつの間にか1枚少なくなり、某有名メーカーのおかきも33枚あったものが30枚になってしまい、企業はモノの値段を上げるか内容量を減らすかで対応を迫られているようだ。そんななかふと気になったのが、洗剤や柔軟剤である。NANOXなどのCMで「…

恋愛結婚願望

結婚願望があるかと突然人から聞かれて、「めちゃくちゃある」と即答するくらいには結婚したいと思っている。「なぜか」と言われると、ひとつは自分がものすごく寂しがりだということを挙げる。普段から会えるような友人が少ないのに寂しがり屋だと、ときど…

食べるスピード

高校生の頃、調理実習で三食丼を作ったときのこと。ささっと作って食べ始めてしばらくすると、隣にいたクラスメートが突然、「そんなに急いで食べなくても」と声をかけてきた。気づけば同じ卓を囲んでいる人はまだ半分程度しか食べ終わっていないのに自分だ…

アクセサリ

子供のころから、何かにつけアクセサリが好きだった。小学生の頃はいつも女の子と遊んでいて、3年生くらいまではビーズが大好きだった。テグスにビーズをつけてネックレスにするのが特に好きだったのだが、ただ細いテグスにビーズを通すのは難しかった。首…

私服の話

大学生の人と一緒に働いていて、その人が案外近くに住んでいたりすると、街中でばったり会うなんてことが一年に一度くらいは起こる。職場だとどうしても「服飾規定」なんてものがあり、たとえば黒いズボンしかダメだとか、華美なアクセサリはダメだとかいろ…

連鎖する夢

調子が悪いときに限って、明晰判明な夢を見てしまう。現実から逃げたいかのように、夢のなかにいる時間が長くなる気がする。もちろん気まぐれな夢のことだから、それぞれのシーンはほぼ独立していて、あまり関係があるようには見えない。一度目が覚めてまた…

冷凍おうち居酒屋

丼ものやめん類は考えないこととして、おかずを作ろうとするとき、基本的に二つのスタイルのうちどちらに合わせるかで献立が決まる。ご飯に合わせるか、お酒に合わせるかだ。もちろんお酒を飲んでご飯を食べることもないわけではないが、そういうときでも、…

月の力

昨夜は十三夜。実はウェザーニュースの通知を見るまで知らなかったのだが、仕事先での休憩中、ふと月が見たくなってうずうずとして、倉庫の窓を開けるとちょうどいい感じの月が出ていた。そういえばしばらく月を見ていなかったとしても、ふと月が見たくなる…

したたかな感情

心のどこかで自分に情愛を感じてくれているだろうと思っていた人に、これまで自分は裏切られたと感じてきた。しかし最近あることをきっかけに、その人はそもそも私にそんな感情を抱いていないということが何となく分かった。その人にさっそく新しい恋人がで…

停電の夜

昨夜、午前1時に急に電気が消えた。マンションから告知されていた施設管理のための停電のことをすっかり忘れていたのである。忘れていたというと少し違うかもしれない。我が家はてっきりその日、一時間ほど断水になると思い込んでいたのだが、その断水の原…

地元トーク

実は今住んでいる町は、長くは住んでいるが友達が近くにいるような街ではない。中学生のころに移り住んできたため小学校の頃の縁はなくなり、中高一貫の学校に通っていてその後、京都の大学に通っていたため、実家周辺には知り合いの家がないようなところだ…

目は口程に物を言うのか

「目は口程に物を言う」という言葉がある。その人の目を見ていれば、その人の考えが喋っているかのように分かることからこういう風に言われるのだろう。でも、目を見てわかることというのは本当にそういうことだろうかと時々疑問に思う。たとえば会議で人の…