個室にて

Ars Cruenta

ワクチン三回目の副反応

 二回目のワクチンを受けてから早半年ということで、昨日、西宮にある大規模接種会場に行ってきた。昔はナフコが入っていた建物でなるほど大きな会場なのだが、日曜日にもかかわらず中はがらんとしていて、接種を受けに来た人よりもスタッフのほうが10倍くらいいるんじゃないかという状態だった。そういうわけか、予約の時刻より少し早めに来たものの、そのまま受付に通され、あっという間に注射を打ち終え、15分待機して外に出てきた。

 私の場合ファイザーファイザーときて今回はモデルナのいわゆる「交差接種」パターンだったので、モデルナは初めて。一回目のときは腕が強く痛み倦怠感があったが、二回目のときは腕の痛みは弱まり倦怠感もさほどなかったので、ワクチンの副反応がどう出るかは未知数だった。そのためいろいろ惣菜などを買って帰って備えたのだが、不思議なほど何も起こらない。夕方くらいに少しじんわり注射を打ったところが痛み出したが、夜9時を越えてもそこまで痛くなく、何か予兆もなかった。結局深夜になってしんどいということもなかったので横になったのである。

 ところが明け方前くらい、何時かは覚えていないが強烈な寒気で目が覚めた。風邪をひいたときに感じるあの悪寒で、しばらく毛布にくるまってしのいでいると、寒気に対応して熱が上がってきた。早めに薬を飲まないとと起きだしてロキソニンを飲んで、体温計で計ってみると38℃以上の熱があった。さっき寝るときは何ともなかったのにと思いながらもう一度寝て、朝には37℃弱まですぐに体温は下がった。

 ただ結局、倦怠感や微熱っぽさは残ったままで、これを書いている二日目の午後6時でも熱は36.9℃、平熱が36.5℃なので若干高い状態が続いている。食事は食べられるが休みの日でごろごろしておけるという状況もあってか、結局断続的に寝るのを繰り返し、気づけばこんな時間になってしまった。

 もちろんこういう経験をしたからワクチンを悪者扱いする気はないのだが、実際、何年も風邪をひかない人がワクチンを打つたびに熱が出てだるいとなると、三回目は打ちたくないという気持ちが出てくるのも分からなくはない。眼圧が高くて眼圧が上がらないようにする(めちゃくちゃ染みる)目薬を毎日さしているのだが、これと同じで、ワクチンは重症化にせよ発症にせよ予防が目的になっているからこそ、ポジティヴな効果がない分及び腰になってしまうというのもある。今打ったところで、少しずつ抗体量が下がっていくなら、次の波が来たときにこのワクチンは効くのだろうか、という疑問もあるだろう。三回目でいろいろな不信感や疑問があるなか「それでもワクチン打ったほうがいいよね」と人々に思わせるには、もう少し何かが必要なのではないかと改めて思ったり。